ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

アガロット

 昨日作った夏野菜のアガロット。材料はナス、玉ねぎ、ピーマン、セロリ、トマト、人参。調味料は塩・こしょうとトマトピューレですが、トマトピューレは無かったのでケチャップを少々。水は一切加えず、野菜の水分だけで1時間ちょっと蒸し煮したものです。入江麻木さんの料理書を見て作ったもので、写真は17ページのグラビアから。本文から抜粋します。

 アガロットというのは「畠」という意味です。その名の通り、畠に行って、目につく野菜をいろいろ採ってきて、鍋に入れて煮込んだような料理。素朴な味わいですが、お客様におだしすると、どんなに作っても、一番先になくなってしまいます。
 このアガロットもずっと以前に、家にいたコックにおそわりましたが、作っているうちに私の方がおいしくできるようになり、コックをくやしがらせたこともありました。熱いままも、冷蔵庫で冷やしてもおいしく、魚にも肉にもあいますし、オードヴルにしてもよいので、大変重宝な料理です。(p18)


出典:『お料理はお好き:入江麻木の家庭料理』鎌倉書房、1977

 フランス料理ではラタトウユと呼ばれる野菜料理、とありましたが、ラタトウユより油分が少なくずっとヘルシーな感じがします。
 ロシア人と結婚してロシアの料理をたくさん覚えた入江麻木さんですが、お嬢さんのヴェラさんは小澤征爾と結婚し、小澤夫妻は巻頭に献辞を寄せています。多分出版されてすぐ買ったこの本、ずっと台所の片隅に鎮座しています。