ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

作品

伊藤昇『マドロスの悲哀への感覚』その2:『船と人』

米窪太刀雄(満亮)は『海のロマンス』の次に『マドロスの悲哀』を書いたと思ったら、その前に『船と人』という著作がある事がわかりました。この本も先日古書店から入手しましたので、概要をご紹介します。 米窪は『海のロマンス』出版の翌月にあたる1914年…

伊藤昇『マドロスの悲哀への感覚』その1:『海のロマンス』

第32回演奏会でとり上げる伊藤昇作曲『マドロスの悲哀への感覚』のスコアには、タイトルの後ろに「Yonekubo Tachioの作品に拠る」という言葉がフランス語で書かれています。2005年にこの曲を演奏した際、米窪太刀雄という人が書いた『マドロスの悲哀』という…

武満徹『鳥は星形の庭に降りる』(演奏会プログラム)

1996年より4回目となる飯守泰次郎マエストロとの演奏会。 ◆書誌データ 新交響楽団第157回演奏会 新交響楽団, 1997.4.5 [16]p ; 26cm 注記: 演奏会プログラム ; 日時・会場: 1997年4月5日(土)18:30開演・東京芸術劇場大ホール(東京・豊島区) ; 曲目: 鳥は星形…

山田和男『おほむたから』を聴きました

サントリー芸術財団主催のサマーフェスティバル2017で、昨日『おほむたから』を聴きました。下野竜也指揮、東京フィルハーモニー交響楽団の力演でした。プログラム冊子の『おほむたから』曲目解説の最後に、「使用楽譜:東京音楽大学付属図書館ニッポニカ・…

深井史郎と芥川也寸志の「東京」

片山杜秀さん解説の「クラシックの迷宮」、今夜は「大阪・名古屋・東京」に因んだ作品でした。 クラシックの迷宮:音楽三都物語〜NHKのアーカイブスから〜 NHK-FM 2017年8月26日(土)21時〜22時 片山杜秀 『交響組曲「大大阪」』宮原禎次:作曲 (合唱)ザ・…

三善晃『交響三章』関連情報

■楽器編成 三善晃(1933-2013)作品のスコア(音楽之友社版)から抜粋です。 Trois movements symphoniques / Akira Miyoshi2 Grandes-Flûtes(Petite Flûte持ち替え) 1 Petite-Flûte(Grandes-Flûte持ち替え) 2 Hautbois 1 Cor anlais 2 Clarinettes en S…

深井史郎『架空のバレエのための三楽章』関連情報

■楽器編成 深井史郎(1907-1959)作品のスコアから抜粋した楽器編成です。 Trois mouvements pour ballet imaginaire (1956) / Siro FkaiPicc Flute 1, 2 Hautbois 1, 2 Corn. Englese Clarinette en Si♭ 1, 2 Clarinette bass Si♭ Bassoon 1, 2, 3(Contra B…

芥川也寸志『交響三章』関連情報

■楽器編成 芥川作品のスコア(全音楽譜出版社版)から抜粋です。 Trinita sinfonica / Yasushi Akutagawa2 Flauti 2 Ogoi 2 Clarinetti in La, Sib 2 Fagotti 4 Corni in Fa 2 Trombe in Sib 2 Tromboni Timpani Tamburo militare, con corda Gran Cassa Pia…

ヒンデミットの組曲『気高い幻想』初演

ヒンデミット作曲のバレエ『気高い幻影』は、芸術監督レオニード・マシーン率いるバレエ・リュス・ド・モンテ・カルロにより、1938年7月21日ロンドンにて初演されました。そこから改編された組曲『気高い幻影』の初演は、1938年9月13日、ヴェネチアのフェニ…

ヒンデミット『気高い幻想』の楽器編成

ヒンデミットのスコア(ショット版)の記述から抜粋です。 Nobilissima Visione : Orchestersuite nach der Musik der Tanzlegende (1938) / Paul Hindemith楽器編成 2 Flöten 2 Oboen 2 Klarinetten in B und A 2 Fagotte 4 Hörner in F 2 Trompeten in C 3…

比嘉美智子歌集『一天四海』

ニッポニカ第30回演奏会で初演する中村透作曲『摩文仁(まぶに)〜白き風車よ〜』は、沖縄の歌人・比嘉美智子(ひが・みちこ)さんの短歌に縁のある作品です。比嘉さんは1935年沖縄県那覇市に生れ、那覇高校時代より短歌に親しみ、1955年に短歌結社アララギ…

中村紘子独奏による三善晃と矢代秋雄のピアノ協奏曲

片山杜秀さん解説の「クラシックの迷宮」、昨日は中村紘子(1944-2016)のピアノ独奏による三善晃(1933-2013)と矢代秋雄(1929-1976)のピアノ協奏曲がとり上げられました。三善作品は1962年の作品で、演奏は1980年。矢代秋雄作品は1967年の作曲で初演は中…

福島雄次郎『ヤポネシア組曲』をめぐって

福島雄次郎の『ヤポネシア組曲』を練習していて、「ヤポネシア」って何、と話題になりました。皆なんとなく、鹿児島から沖縄にかけての島々の事をヤポネシアっていうのかな、くらいの感覚でした。ところがある人が、「ヤポネシアは作家の島尾敏雄の造語です…

福島雄次郎『ヤポネシア組曲』の楽器編成

福島雄次郎(ふくしま・雄次郎、1932-2005)作曲「管弦楽のための『ヤポネシア組曲』」の英文タイトルは、"Japonesia suite" for orchestra"です。組曲は「1.アダンの島影」「2.踊り」「3.祈り」「4.喜びの島」の4つから成ります。 「管弦楽のため…

中村透『摩文仁〜白き風車よ〜』の楽器編成

中村透(なかむら・とおる、1946-)作曲「「交響絵図『摩文仁(まぶに)〜白き風車よ〜』」の英文タイトルは、"Symphonic Tableau MABUNI, Scenery the White Windmill watched"です。オーケストラ・ニッポニカ委嘱作品。 交響絵図『摩文仁 : 白き風車よ』 …

久保禎作曲『乱声響楽』の楽器編成

久保禎(くぼ・ただし、1962-)作曲『乱声響楽(らんじょうきょうがく)〜南九州歌謡による〜』の英文タイトルは、"Resonance of Multilayered Voices based on the traditional folksongs in South-Japan" です。オーケストラ・ニッポニカ委嘱作品。 乱声響…

石田匡志作曲『交響曲第2番』の楽器編成

石田匡志(いしだ・まさし、1979-)作曲『交響曲第1番』はマニラで初演しましたが、その後に作曲された第2番の楽器編成です。第1番とほとんど同じですが、打楽器がすこし異なります。 交響曲第2番 (2015) / 石田匡志 Flute 2 Oboe 2 Clarinet 2 Bassoon 2 Ho…

NHK-FMクラシックの迷宮で細川俊夫『ヒロシマ・レクイエム』

片山杜秀さん解説の「クラシックの迷宮」、8月6日は「原爆と音楽」特集でした。 クラシックの迷宮 - 原爆と音楽 - NHK-FM 2016年8月6日(土)21時〜22時 「原爆を許すまじ」浅田石二:作詞、木下航二:作曲、(歌)中央合唱団(3分41秒)<音楽センター CCD884…

NHK-FMクラッシックの迷宮でブリテン『シンフォニア・ダ・レクイエム』

片山杜秀さん解説の「クラシックの迷宮」はブリテン特集。 クラシックの迷宮:ブリテンの鎮魂交響曲 NHK-FM 2016年7月16日(土)21時〜22時 再放送 7月18日(月)10時〜11時 「“青少年の管弦楽入門(パーセルの主題による変奏曲とフーガ)”作品34から 冒頭」…

諸井三郎『こどものための小交響曲』

諸井作品のスコアは、「日本放送協会」と印刷された五線紙に書かれていました。 こどものための小交響曲 変ロ調 = Sinfonietta in B (1943) / 諸井三郎 楽器編成 2 Flöten 2 Oboen 2 Clarinetten in B 2 Fagotte 2 Hörner in F 2 Trompeten in B 1 Posaune 1…

間宮芳生『合唱とオーケストラのためのコンポジション「子供の領分」』

合唱パート譜の作曲者によるまえがきによると、この曲は次の5楽章からなり、「東京各地域からの50種をこえる歌が素材として用いられて」います。 子供の領分:合唱とオーケストラのためのコンポジション(合唱のためのコンポジション第4番)(1963) ゆかい…

野平一郎『ある科学者の言葉』CD

野平作品を含め、4曲がはいったライブ録音のCD。野平作品は2004年のピアノ版が収録されています。 The meaning of dream = 夢の意味 Fontec, [2007] 1 compact disc + 1 pamphlet (東京混声合唱団創立50周年記念演奏会シリーズ ; 3) 演奏: 東京混声合唱団 ; …

ブリテン『シンフォニア・ダ・レクイエム』解説

ブリテンの作品は日本の紀元二千六百年奉祝演奏会に寄せられた曲ですが、演奏はされませんでした。その経緯には諸説ありますが、Boosy & Hawkes社のスコアの前書きには、次の内容が英独仏の三か国語で書かれていました。この曲の部分を抽出した拙訳を載せて…

ブリテン『シンフォニア・ダ・レクイエム』

ブリテン(Benjamin Britten, 1913-1976)の『シンフォニア・ダ・レクイエム』(Sinfonia da Requiem)スコアは、Boosy & Hawkes社から管弦楽作品撰集の第2巻として刊行されています。 ■スコア記載の楽器編成 Sinfonia da Requiem: Instrumentation 3 Flutes (3r…

野平一郎『ある科学者の言葉』の歌詞

この作品の歌のテキストは、『アインシュタイン150の言葉』からとられています。この本はアインシュタインの語った言葉から150を選び、次の8つのカテゴリーに分けて並べられていて、1番から150番まで番号が振られています。カテゴリーの後ろの数字が言葉の…

野平一郎『ある科学者の言葉』

■スコアの記述: Paroles d'un savant pour choeur d'enfants et orchestre (2007) / Ichiro Nodaira 楽器編成 2 Flutes (2° prendre Petite flute) 2 Hautbois (2° prendre Cor inglais) 2 Clarinettes en si♭ 2 Bassons 2 Cor en fa 1 Trompette Percussio…

I.Pizzetti "Sinfonia in La"の楽譜物語

第28回演奏会プログラム冊子に掲載した文章です。 ピッツェッティ作品の楽譜物語 Vla門倉百合子 ピッツェッティ作曲『交響曲イ調』は、1940年に日本で開催の紀元二千六百年奉祝演奏会に寄せられた曲です。この行事については政府の公式記録『紀元二千六百年…

池野「ラプソディア」石井「アフロ」今井「ゴジラ」CD評

オクタヴィア・レコードより発売されたニッポニカのCD評が、『レコード芸術』2016年3月号p151に載りました。「新譜月評:現代曲」の欄で、評者は音楽評論家の佐野光司さんと長木誠司さん。録音評は山之内正さん。ありがたいことです。CDのデータを再掲してお…

ピッツェッティ『交響曲イ調』再演のプログラム

ピッツェッティ作品は1940年の初演以来、日本国内では1回しか再演されていません。そのプログラム冊子を日本近代音楽館で閲覧してきました。巻頭のイタリア大使および日伊協会常務理事の言葉によると、この演奏会はイタリアから着任した指揮者レオーネ氏の来…

『日本の洋楽1923-1944』解説書

2002年2月に財団法人ロームミュージックファンデーションから出されたSPレコード復刻CD集には、90ページ近い解説書がついています。そのうちの60ページを占めるのが、音楽評論家片山杜秀さんの詳細な曲目解説です。全体の目次は次の通り。 日本の洋楽1923-19…