2014年に国立新美術館で開催された、バレエ・リュスのコスチューム展の図録。1909年から1929年まで活動したバレエ・リュスでは、上演した演目のコスチュームを大量に所蔵していた。解散した後そのコスチュームは、様々な経緯ののち1967年以降オークションに出された。最初の3回の競売では欧米の博物館や美術館がコレクションを獲得したが、1973年の最後の競売で400点以上を競り落としたのは、キャンベラにあるオーストラリア・ナショナル・ギャラリー(現オーストラリア国立美術館)だった。同館ではその後もコレクションの充実を図り、傷んでいたコスチュームは丁寧に修復し、展覧会を開催している。そのコレクションからの140点を中心に開催されたのが、本図録の展覧会である。
この図録は2010年にオーストラリア国立博物館で開催された「Ballets Russes: The Art of Costume展」に際して出版された図録の翻訳である。ただし原著にあったバレエ・リュスのオーストラリア公演に関する論考は、本橋弥生による「日本におけるバレエ・リュスの受容」に差し替えられており、その英訳も収録されている。
魅惑のコスチューム:バレエ・リュス展 = The art of costume : Ballets russes
注釈 …209
デザイナー一覧 …216
バレエ・リュス年表 …228
出品作品リスト …238
Selected bibliography | 主要参考文献 …250
執筆者一覧 …257
The reception of the Ballets russes in Japan: focus on the 1910s and 1920s / Yayoi Motohashi …258